読書から、穏やかな心を

本を読み、感想を書くことによる癒しを届けます

「嫌われたくない病」との付き合い方

人から嫌われたくない!って、思いませんか?

私は思います。それを自分の中で「嫌われたくない病」とネーミングしています。今までは誰にも嫌われたくないと思い、いつもいい人で、失言しないように、笑顔であり続け、自分の意見を言わないよう過ごしていました。しかし昨年、精神科医樺沢紫苑先生の本に出会い、徐々に自分の思考は変わっていきました。「好意の1対2対7の法則」をご存じでしょうか。「10人の人がいるとしたら、そのうち1人はどんなことがあってもあなたを自分を批判するあなたを嫌ってくるし、こちらもその人のことを好きにはなれない。そして10人のうちの2人は、互いにすべてを受け入れ合える親友になれる。残りの7人は、どちらでもない人だ」(ユダヤ教の教え、『嫌われる勇気』より)という法則です。この法則を知り、自分を嫌っている人がいても「うんうん、1割の人ね!全然オッケー。私には他9割の応援してくれる人がいるから気にしない!」と思うことができました。とても楽に生きられるようになりましたが、例外もあります。

梅

 

仲良くない人に嫌われるのは全く気にならないのですが、自分の好きな人、尊敬している人、仲良くなりたい人となるとまだまだ神経過敏になっています。最近、素の自分でいられる友人ができたのですが、ついつい盛り上がってしゃべりすぎてしまいました。そして私は「どうしよう、しゃべりすぎた。嫌われたかも」と思ったのです。今考えると友人もその時は楽しそうにしていたし、私も相手に失礼なことを言ったわけではありません。ただ「盛り上がってたくさん話した」ということだけでした。それなのに家に帰ってから「どうしよう、嫌われたかも…。せっかく仲良くなれた大好きな友人なのに…」と落ち込んでいました。

しかし、すべての悩みには解決方法があることを思い出し、こちらの動画を見ました。


人から急に冷たくされます【精神科医・樺沢紫苑】

今の私の心にグサッと刺さる最高の内容でした。まず、相手が気分を害してしまったか確認をしたわけではなく「嫌われたかも」とは私の妄想でしかありません。友人のことは大好きですし、嫌われることも悪口も言っていません。この日まではありのままの自分で、友人はそんな私に好意を持ってくれました。しかし、ここから私が友人の顔色をうかがい始めたら…自分の意見を言わず、友人の意見にうんうん頷くだけで媚び続けたら…きっとこの関係はおしまいになるでしょう。友人は私のあっけらかんとした思考や自分の意見を持ち発言する長所を好きになってくれたのですから、うじうじと愛想笑いする私をこのまま好きでいてくれるはずがありません。

 

大好きな友人だから、ありのままの私でいて、相手を応援、貢献し、笑顔で接する。それで嫌われるならそれはそれで仕方ない。そう思い、より自分らしく生きていこうと強く心に決め、まずは腹筋をしました(くよくよ悩むときはたいていじっとしている時です!)

自分でもやもや「嫌われたかも」と思っていましたが、次会った時友人はいつもと変わりありませんでした(笑)本当に妄想でした。そして、相手を思いやり、いつもの私でいようと心掛けると、今まで以上に仲が深まったように感じました。

 

10~20代のころ、好きな人ができて恋人になり、初めは自分らしく生き、そんな自分を相手も好きになってくれましたが、私が嫌われたくないと強く思えば思うほど思うほど、相手に迎合するようになり「思っていたのと違った」といってフラれることがよくありました。人間ですから、人に嫌われる人生よりは好かれる人生の方が幸せです。しかし、相手の顔色をうかがい、媚びて、相手にとっての理想の自分を演じることは他人の人生を生きることです。

 

アドラー心理学では他人の人生を生きることは不幸な人生であると言われています。私はついつい他人の人生を生きてしまいがちになります。でも、それで幸せだったことは1度もありません。樺沢先生の『ストレスフリー超大全』では「『人から嫌われないようにしよう」という努力は99%無駄」「『人から嫌われたくない』と言う暇があるならば、『自分が変わる』ことを考え、そのための努力に1分でも1秒でも多くの時間を割くべき」と述べられています。私はこのように時々「嫌われたくない病」が発症します。それは完全になくすことは無理ですが、そんな感情が出てきた時は「今まで以上に相手を大切にし、今まで以上に自分らしく生きよう」と唱え、今自分にできることを探していくことにします。同じように悩んでいる方に少しでも勇気づけができたらとても嬉しく思います。

 

参考図書