読書から、穏やかな心を

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『行動最適化大全』樺沢紫苑著 読書感想文

「樺沢紫苑の成功の法則」

私が編集者なら、『行動最適化大全』の帯にこう書いたでしょう。だって、こんなに元気ハツラツにバリバリ働き、ガンガン遊ぶドクターをかつて見たことがないからです。

私は看護師として何人ものドクターを見てきました。ほとんどのドクターは朝から夕方までノンストップに外来診療をしています。昼食もメロンパンのみ。ぎっくり腰でも、脚が骨折していても、代わりがいないため無理をしてでも外来に出ているドクターもいました。当直の日はそのまま朝まで働く。夜間も看護師からの電話や、急患対応。休日は学会へ…それは本当に過酷で、大変なことです。ドクターがイライラ、ピリピリしている理由も、今ならよくわかります。

樺沢先生も、勤務医時代はこのような生活で心身ともに疲弊していたと、これまで出版された本から伺っております。勤務医から、今ではベストセラーを次々と連発されるようになった樺沢先生。それは、本書に書かれている「行動最適化」ノウハウを、ご自分で実践し、継続してきたからだと考えています。つまり、本書に書かれている内容こそが、大ベストセラー作家となった成功の秘訣というわけなのです。

そんな成功の法則、みなさんも知りたくはありませんか?それでは、さっそく「行動最適化」を実践した私の感想を紹介していきますね。

 

私は7時間以上の睡眠、朝散歩を1年以上継続し、毎日を心穏やかに、マインドフルに過ごしている3歳の娘を持つ主婦です。今、期間限定で投薬をしています。その副作用の影響か、うつうつとすることが増えてしまいました。過去の嫌な記憶が常に頭の中をめぐっています。「朝散歩をして、セロトニンが活性化していても抗うことはできないんだなぁ~」と思っていました。しかし、ちょうどこの時期に本書が発売されたのです。

冒頭に「本書を読めば、たったの3分で、日常生活の9割の『悩み』『疑問』『ストレス』の解決法、対処法を学ぶことができる」と書かれています。「う~ん…この状況も解決できるのかな?でも、とりあえず読んで、実践してみよう!」と思い、読み進めていきました。私は樺沢先生の大ファンですので、これまで15冊以上の著書を読み漁っては行動に移してきました。153個の行動最適化のノウハウが書かれていて、半分ほどは行動化、習慣化できていることに気づきました。しかし、そこでもう一つの気づきが。明らかにできていないこと、それが「スマホ」と「運動」の最適化です。いずれも、メンタルと強い結びつきがあることがわかりました。

 

まず、「スマホ」の最適化についてお伝えします。スマホを1日2時間以上使うと、うつ病のリスクが高くなり、5時間以上使用すると自殺のリスクを高める。そしてSNSを長時間使うほど幸福度は低下するとのこと。さらに、「本書に書かれている『健康になる』『パフォーマンスを高める』最適化ノウハウをいくら試しても、『スマホの長時間使用』ですべてが台無しになります」と書かれています。これ、衝撃的じゃないですか?

「今の抑うつな症状をこれ以上悪化させたくない!」「本書に書かれているノウハウを70個以上実践しているけど、それを絶対台無しになんかするもんか!」と思い、脱スマホを決意しました。

今までもスマホが健康に良くないことは何となく理解していて、1日4回だけ見ようと決めていました。しかし、1回みてしまうとダラダラと見続けたり、外出中も時間があればカバンから取り出し、メッセージの確認などしていました。結局は、2時間以上使っていたかもしれません。

以下本書を参考に私が立てた行動計画と結果です。

■手の届く範囲に置かない、外出時は家に置いていく
脱衣場にあるリネンの引き出しにしまいました。手の届く場所にないので、そこまでして取りに行こうとも思わないし、スマホがなくても全く問題なく生活できることに気づきました。

■利用時間を手帳に記録する

メールチェックやSNSなどのインプットは、1日4回15分だけと決め、砂時計を使って自分を管理しています。実際に記録することで「よしよし、できているぞ」と脱スマホに向けてやる気が出てきました。

■スマホからGoogle検索のアプリを消す、情報が欲しいときは読書

検索癖があるので、アプリを消しました。調べたいことがあったらノートに書き留め、あとでPCでまとめて確認するようにしています。私は主にGoogle検索でスマホを使っていたことがわかりました。でも、今すぐ調べなきゃいけないことなんてないんです。それに、一つ調べると、次々と気になり出してしまいます。そんな時間があるなら、読書をし、知識を得て自分の考えを深めていった方がよっぽど有意義だと思い、積読するようになりました。

アウトプットの時間を含めてもスマホ利用時間はトータル1時間半程度。なんと快適な日々なのでしょう!何にも縛られない開放感が最高です。SNS上の誰かと比べて落ち込むこともありません。大好きな読書の時間も増えました。娘への生返事もなくなり、たくさん笑い合えます。私の行動を見て、夫は食事中のスマホをやめてくれました。下ばかり向いていた夫の表情が一気に明るくなり、家族で過ごす時間が楽しくなりました。

2週間、スマホを手の届くところに置かない生活をしていると、持ち歩いてもすぐに取り出すことがなくなりました。スマホに重要な情報はないと思えるようになりました。私は、なくてもいいものに縛られ続けていたのかもしれません。

 

2つ目は「運動」の最適化。社会人になってから、運動という運動はしていません。だって、辛いじゃないですか(笑) しかし、本書には随所に運動のメリットについて書かれているのです。集中力がアップする、疲労回復に良い、ストレス解消に最適、など。

朝散歩しているからそこまで運動しなくていいんじゃないかなと思っていましたが、「ストレス解消になるならやった方がいいじゃん」「樺沢先生の言うことだから、この際やってみるしかない」と一念発起。

「運動」最適化の行動計画と結果です。

■楽しいと思える運動をする

本書には「楽しい」ことでなければ続かないと書かれています。「自分の感覚」を信じ、研ぎ澄ますべきだと。ランニングは息が苦しいし、お腹が痛くなる。階段昇降もトライしてみたけど続かなかった。では、自分にとって楽しい運動は何かなって考てみました。私はロードバイクが好きで、高校生のときは休みの日になると40㎞一人で走りに行っていました。今は子どもがいて自由には動けないけど、エアロバイクなら楽しくできるかも、と考えました。

そして、店頭に並ばれているエアロバイクを5台以上乗り比べ、「最高の自己投資になるはず」と思い意を決して購入。組み立てに2時間かかりましたが、この1週間ほぼ日でエアロバイクをこぎ続けています。やはり自分に合っているのか、全然辛いと感じません。ペダルをこぐ爽快感を懐かしみ、また再開できた喜びを噛みしめました。

■「楽しい」をプラスする

運動するときは、運動のことしか考えてはいけないという固定概念がありました。しかし、樺沢先生はランニングマシンの上でアニメを見ているとのこと!「え、こんなことしていいんだ!むしろ、なんでダメだと思ってたんだろう」と思いました。早速Amazonプライムで映画を見ながらエアロバイクをこいでみます。映画は楽しいのであっという間に1時間が経ちます。そして、しっかり汗もかき、カロリーも消費できているのです。こうやって、運動を楽しむ工夫をしていけば、継続していくことができそうです。映画も運動も楽しむこの時間は、妻でもなく母でもない、本当の自分でいられる気がします。

いつも夕方は体がだるくなってきて、「これから夕食づくり、めんどくさ…」「娘のお風呂入れるのしんどい…」と思うのですが、運動をするとシャキッとして疲れが吹っ飛びます。15時から18時までの間に夕食をつくり、犬の散歩、娘をお風呂に入れ、夕食を済ませ片付ける、庭の水まきまで一気にやり遂げます。ものすごい集中力に自分でも驚いています(笑) 自分の体じゃないみたいです。もやもやと考えてしまうこともありますが、運動しているときは映画に夢中になっていますし、そのあとも「こんな悩みなんか、どうでもいいや」って思えるんです。本書を読んで思い切って運動を始めてよかったと思いました。運動がメンタルにいいと、身を持って感じました。

 

本書を読んで「スマホ」と「運動」の最適化を実践しました。始める前の抑うつな気持ちになる時もあります。でも、そういう時こそスマホは見ません。そして、運動を始めちゃいます。何をすべきか、私はわかっています。あとはやるだけなんです。本書を読み、私の悩みはあっという間に解決してしまいました。投薬による副作用にも、うまく付き合っていくことができています。あと少しの投薬期間、しっかり乗り越えていこうと思っています。

 

このように、私はこの1年、本を読んだら感想を書くことを続けています。上手な文章を書けるようになりたい、私の知識で誰かの役に立ちたいと思ったからです。でも「こんなこと続けて何になるんだろう」って思う時もありました。書けば書くほど不安になることもありました。でも、続けてこられたのはただ単に楽しかったからです。

本書には「何かをやりはじめたら、ブレイクするまで、シンギュラーポイントを超えるまではやり続けないと意味がない」と書かれていました。この一節を読んで「いつかは何か変わるかもしれない」と勇気をもらいました。そう思えたのは、私が即実践し、継続しようと努力する人間だから。心と体に良いと実感できることが一つでも増えると、自信というポイントがたまっていく気がします。

ただの主婦の私の「結果」とは何なのか、何をもって「成功」というのかは全くわかりません。でも、行動しない事には何も変わらないのです。樺沢先生の成功の法則を自分もやり続けたら、自ずと結果はついてくるだろうと信じています。

 

あなたも、この本を読んで、一つでも実践してみませんか?読書が苦手でも大丈夫ですよ。最初の100ページはほぼイラストですから、絵本感覚で楽しんでください。そして、最後のページにはあなたが何をすべきか、わかりやすく153個のチェックリストが掲載されています。難しいことは書かれていません。「スマホをしまう」「1日20分の早歩き」など、ハードルが低く設定されています。そして、やれそうなことをとりあえずやってみましょう。悩みがあるならとっととやってしまいましょう。悩んでいる時間がもったいない!その分、楽しく充実した人生が待っていますよ。

 

大ベストセラー作家樺沢紫苑先生のノウハウが、一瞬で手にしてしまうことができるなんともお宝な一冊です。どうかこの本が一人でも多くの人に届きますように。そんな思いで感想文を書いてみました。

樺沢先生、この度も素晴らしい本を書いてくださいまして、本当にありがとうございました。

 

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今日がもっと楽しくなる行動最適化大全 ベストタイムにベストルーティンで常に「最高の1日」を作り出す