読書から、穏やかな心を

本を読み、感想を書くことによる癒しを届けます

「わたしはあかねこ」

 

 

先日、おともだちが紹介してくれた絵本。
一言でいうと
「多様性」について書かれた本です。



黒い毛並みのお父さん、白い毛並みのお母さん。
生まれた子たちは、みんな
黒い毛並みか、白い毛並み。
でも、一匹だけ、赤い毛並み。

お父さんも、お母さんも、なんとか
黒か白の毛並みにならないかと必死になる。

黒い魚を食べさせたり
白い粉をかけてみたり。
きょうだいたちも「かわいそう」と憐れむ。

でも、あかねこちゃんは
この赤い毛並みが「お気に入り」
ある日、そっと、家を飛び出すのです。


多様性を認め合うこの時代にマッチした
素晴らしい一冊です。

親の「よかれ」
きょうだいからの「私たちとは違う」視線。

私も、同じです。



私の母は
「これから教育資金もかかる」
「あなたの老後も心配」
「子どもが小さいうちから、夜勤もやって、
たくさん貯蓄しておいたほうがいい」
と言います。

妹は
「ねーちゃんは、暇でいいなぁ」
と言います。

母の「よかれ」、私に対する愛情も
よくわかります。
妹が大変なことも
「私とは違う」ということも、よくわかります。

でも、私は今の生活が、気に入っています。



看護師をやめて、家にいることを選んだ時。
母と妹からの言葉に
「私が選んだ道は、間違いだったのか」
と思い悩んだ時期もありました。

でも、ずっと、忙しさに飲まれ
今を生きられなかった。
ゆったり生きることを渇望していた。
だから私は、二人との距離を
すこしだけ、置いたのです。

もともと、離れてくらしていたので
生活は、何も変わりません。
「心の距離」を置いたというのかな。

母の「よかれ」は
私の「よかれ」とは違うんだよ。

妹とは、もっと分かり合いたい。
でも、きょうだいでも、
わかりあえないことはある。
あって当然なんだよ。

そう思うようになってから、やっと私は、
自分の人生を歩み始められました。

母のことも、妹のことも、愛しています。
ただ、私は、私のことも愛しています。
自分ファーストな生き方で
これからは生きていきたいのです。



ちなみに、3歳の娘は左利き。
「直してあげた方がいい」
という意見もありますよね。

私は、見守っています。
どう思うかは、
娘が決めることだと思っているからです。

親の「よかれ」を押しつけない。
娘には、健康と、
自分を愛する心だけを、願っています。