読書から、穏やかな心を

本を読み、感想を書くことによる癒しを届けます

「人様に迷惑をかけてはいけない」を手放してみることにした

見出し画像

 

娘が「人に迷惑をかけたらどうしよう」とハラハラする。
命を宿したときから、自由に、
のびのびと育ってほしいと願ったはずなのに。

 

「ありがとうって言おうね」
「ごめんねは?」
「みんなに迷惑かけるから静かにして」

 

その理由は、分かっている。
「ダメな母親」と、言われないように。

 

娘はまだ3歳。
たった3年しか生きていない。
それなのに、
毎日ものすごいペースで母親のしぐさ、表情を読み取る。

 

「ママ、お風呂洗ってきていいよ。ソファで待ってるね」
「ママ、本読んでいいんだよ」
自立しようとし、さらには母親を気遣う優しい心を育んでいる。

 

これで十分なはずなのに。
「あれしろ」「これはするな」と、
もっと、もっと、良い子であるように、私は要求する。

 

すべては、母親である私の自己肯定感の低さなのだ。

 

10月から通い始めたプレイセンターは、
ニュージーランドの子育てを模範としていて
「見守る子育て」を提唱している。

 

みんなそのビジョンに納得している人が通っているから、
他のママたちもとても寛容。

 

「いいよいいよ、自由に遊ばせて」
「まだ、おもちゃを譲るのは難しい年齢だから、
気にしなくていいからね」
そう言ってくれる。

 

「ありがとう」と言いつつ、
心の中では「でも…」と、申し訳なく思っていた。

 

しかし、この「人様に迷惑をかけてはいけない」
という思いを手放してしまおうと思えた本に出会った。

 

キューリング恵美子さんの著書
『ドイツ人はなぜ「自己肯定感」が高いのか』

 

この本によると、
ドイツは子どもに礼儀の無理強いはせず、
親が見本となれば、自然に身に着けていくという
考えを持っているのだそうだ。

 

歩行者は歩道を歩かなければならないルールがあるが、
それを子どもが守れなかった場合、
「自分がケガをするからやめなさい」と言う。
自転車や自動車に迷惑をかけるから、とは決して言わない。

 

子ども自身が危険であることを注意するだけなのだ。

 

これは、私の通うプレイセンターと同じ方針。
しかしながら、いくらそうした
子どもがのびのびと育つ環境に身を寄せても、
私が変わらなければ、何も変わらないのだ。

 

そもそも、世に
「子どもがうるさくしてはいけない」
「子どもの時から礼儀正しくあれ」
という絶対的なルールはない。

 

外国に行ったことがないから、比較はできないけど、
なんとなく、この国での子育ては息苦しい。

 

「母親のくせに」
そんな言葉が聞こえてくる気がしてならない。
それは、私の思い過ごしなのかもしれないけど。

 

でも、「自由に」という場が約束されている
プレイセンターの中なら、
そこでは「ダメ出し」しない自分になってみようと思う。

 

子どもが、自分で決めて、自分で行動ができるように。
自分を愛する心を育めるように。
そして、他人の目を気にせず、
自分の人生を生きる母親であるために。

 

それが、自己肯定感を高める秘訣なのだろう。

 

www.play-on-tokachi.net