読書から、穏やかな心を

本を読み、感想を書くことによる癒しを届けます

主婦について

主婦について、作家、森博嗣さんがこんなふうに述べていました。

「稼ぐのに向いている者が仕事をし、家を守るのに向いている者が家事をする。それが効率が良く、お互いの得になる。もちろん、共稼ぎを否定しているわけではない。それが最適だという夫婦も多いはずだ。」

星みたい

この文章を共働きの時に読みました。当時は子どもが1歳で、私が仕事をして、夫も疲れているのに私が大変だろうからって、早起きしてお弁当を作ってくれていました。うれしかったけど、夫の睡眠時間を削ることになったし、どうみてもそれで疲れているんです。無理しなくていいと伝えるのですが、それができない人なんですよね。

しばらくは私が家事・育児を担当した方が夫の健康を守るためにもいいのかもしれないし、その方が効率がいいと考えました。理由はたくさんありますが、私は今年の3月で退職しました。

 

今週夫は朝早く、長時間の勤務です。睡眠時間を8時間は確保してほしいので、夫は帰宅したらお風呂に入ってご飯を食べて寝る、それだけでいいよと伝えています。普段家事育児には協力的なので、忙しい時期は自分のことだけに集中してもらってもいいかな、という考えです。

今日も私が起きる前に出勤していきましたが、昨日のうちに用意した朝食を食べていってくれたようです。退職してよかったと思えた瞬間です。働いていたら、夫がどんなに疲れていても「手伝ってほしい」とイライラしたでしょうし、夫も「手伝わなければ」と思ったでしょう。今はこんな風に家族を支えていくことに満足しています。

 

最後に、今の私を支えている森さんのもう一つの言葉があります。

「忘れてはならない大事なことは、ただ一つ。稼いでいる方が偉いわけではない、ということ。」

これは、自分自身に言い聞かせています。社会に出て働いていた自分が偉いわけじゃない、働いていない今も十分価値があるよ、と。そういう感じで主婦としての時間を過ごしています。

 

 

「やりがいのある仕事」という幻想 (朝日新書)

「やりがいのある仕事」という幻想 (朝日新書)

  • 作者:森博嗣
  • 発売日: 2013/05/10
  • メディア: 新書