読書から、穏やかな心を

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太っていたころの自分を、受け入れることができました! 『3か月で自然に痩せていく仕組み』野上浩一郎著 読書感想文

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私の高校生活3年間は、太っていました。
苦く、恥ずかしい思い出です。

「自己管理ができなかった」
「意志力が弱かった」
そんな風に過去の自分にラベリングをしていました。

そして、ずっと、
「あの時、どうすればよかったの?」
と、答えを探し続けていました。

その答えを教えてくれたのが、
治療家・ダイエットコーチの野上浩一郎さん。

『3か月で自然に痩ていく仕組み』の著書の冒頭で、
「あなたは悪くない」
「今の世の中は『太って当然』の環境が作り上げられているから」
と、述べていたからです。

目頭が熱くなりました。
ずっと自分が悪いと思っていたから。

もう20年近く前の話ですが、
著書を手掛かりに、あの頃の自分と向き合ってみます。

 

高校生の頃、太っていた最大の原因は、
休む暇なく食べていたこと。
最凶に太りやすい「NG30品」を好んで食べていたこと。

私は、親元を離れ、下宿に入っていました。
環境の変化によるストレスが、大きかったかもしれません。
読書が趣味でしたが、書店に通うことも、
本を読む余裕もなくなっていました。

学校と下宿の間には、コンビニしかなく、
私の息抜きはすべて、コンビニ食を食べることへとシフト。
授業の合間や、部活の前後で
菓子パンやおやつを食べていました。

その結果、入学して3か月で6キロ増。
部活の監督に、
初めて声をかけてもらったと思ったら、
「少し痩せろ」の一言。

太ってしまったと、自覚せざるを得ない状況に、
激しくうろたえました。

 

そして、間違ったダイエットへと突き進んでいきました。
著書で説明されている、
挫折のしやすい「激しい運動」と「厳しい食事制限」。
摂食障害と呼ばれる行動も、起こしていました。

みるみると体重は減っていきましたが、
感染症にかかり、入院。

医者に
「そんな短期間で太ったり、痩せたりしたら、
身体を壊すのも当然だ」
と言われてしまいました。

「じゃあ、どうすればいいの?」
幼かった私は、自分で解決する力がありませんでした。

 

その後もリバウンドを繰り返していましたが、
高校を卒業すると、自然と痩せていきました。
3年間で12キロ減。

多少の増減はありますが、
21歳で社会人になってから、
35歳の今日まで、この体重を維持しています。
その理由は、自分でもわかりませんでした。

しかし、著書を読み、私は、
「空腹感」を大切にしていることがわかりました。

私は、お腹が空いていないときに、食事しません。
食べ過ぎた翌日は、食べない時間が16時間の時もあります。
空腹時間が16時間を超えると、
「痩せスイッチ」が入ると書かれています。

「だから、痩せたんだ」
「だから、太らないんだ」
と、著書の言葉が胸にストンと落ちました。

 

それでも
「また、あの頃のように太ったらどうしよう」
と思う時がありました。

それは、なぜ太っていたのか、
なぜ痩せることができたのかが、
わからなかったからです。

正しい情報を、手に入れることができた今、
「どうしよう」
という気持ちは、吹き飛んでいきました。

 


長い間、
太っていたあの頃を、
人生最大の汚点だと、自分を責め続けていた。
しかし、こうして正しく過去の自分と向き合えた。

幼かった自分に
「よく頑張ったね」
「正しい方法を知らなかっただけだよ」
と声をかけてあげたいです。

 

私は間違ったダイエットで、体も心も壊しました。
誰にも相談できなかった。
「食べ過ぎてるお前が原因だ」
と言われるのを怖れていたからです。

けれども、
「あなたは悪くない」
という著者の一言が、大きな救いになりました。

もしこの先、太ってしまったとしても、
もう二度と、自分を責めることはありません。
著書を読み直し、
「痩せるために何をすべきか」を考え、取り組むだけです。


著者の野上浩一郎さん、
この度は、素晴らしい本を書いてくださり、
本当にありがとうございました。